前回【U.A.(ウルトラアスリート)のおぼえがき - 竜の霊廟】から1ヶ月が経ち、いろいろ気づきもあるのでまとめ。
目次・注釈機能めっちゃ便利ですね。情弱なので今日まで存在を知りませんでした。
まずU.A.って何
「同名以外のU.A.モンスターを手札に戻し、自身を手札から特殊召喚する」①の共通効果を持つ*1地属性・戦士族のモンスター群、およびそれらをサポートする魔法・罠カード群。
モンスター群は、それぞれモチーフとなるスポーツのポジションになぞらえた②の固有効果を持ち*2、
- 展開要員
- 攻撃要員
- 防御要員
の3つに大別できる。
つまり、各モンスターの効果を駆使した「展開→(入れ替え)→攻撃→(入れ替え)→防御」のパターンが、このデッキのオーソドックスな戦術になる。
登場時から、コンセプトは明確ながら力不足なきらいがあった。しかしPHANTOM RAGEでの的確な新規追加によって、ポテンシャルを活かしきる闘い方が可能になった。
デッキレシピ
U.A.フィールド魔法
まず、戦術の根幹を成す2種のフィールド魔法について。
- 《U.A.スタジアム》
U.A.モンスターの召喚に成功した場合にU.A.モンスターをサーチできる①の効果と、1ターンに1度、U.A.モンスターの特殊召喚に成功した場合強制発動し、自分フィールド上の全てのモンスターの攻撃力を500ポイントアップする②の効果を持つ。
このデッキは戦術レベルで常に場と手札にU.A.を要求するため、どちらか一方が欠ければジリ貧は必至になる。ゆえに、毎ターン継続して任意のU.A.を供給可能なこのカードの寄与するところは大きい。
②の全体強化は強制発動であるためタイミングを測る必要があるが、打点の底上げでキルラインを大きく押し下げてくれる。このカードによるパンプ+《U.A.パワードギプス》の強化を受けた《U.A.ドレッドノートダンカー》はもはや暴力に近い。
防御要員がターンを跨いで生存した場合、このカードのパンプが累積して案外馬鹿にならない打点を叩き出したりすることもある。
なお①のサーチにターン1制限はない。召喚権を増やせば増やした分だけサーチが可能。PHRA以前は《二重召喚》や《サモンチェーン》くらいしか手段がなかったが、後述の《U.A.ハイパー・スタジアム》の登場によって鮮やかに解決された。可能な限り引き込みたいカードなので3枚投入。
- 《U.A.ハイパー・スタジアム》
おなじみ発動時の効果処理として任意のU.A./F.A.モンスターをサーチ、もしくは《U.A.スタジアム》を墓地から回収する①の効果と、手札のフィールド魔法1枚を公開し、1000ライフを払うことでU.A./F.A.モンスターに対して召喚権を増加させる②の効果を持つ。
PHRA新規組。このカードの登場によって手札の状況に応じた適切なU.A.を用意することが可能になり、大幅に安定性が担保された。
また、②の効果はこのカードがフィールドを離れても残存する*3。つまりスタジアムの①と併用することで、1ターンに2度U.A.をサーチすることができる。
スタジアムを引きこめていない場合は後述の《U.A.リベロスパイカー》を持ってきて備える形になる。《禁じられた一滴》なりのコストにしても良い。
公式のU.A.に対する解像度が高すぎる。正直情報が公開された時はオリカかよと思った。なおこのカードを始め、PHRA新規組のU.A.魔法・罠は同時にF.A.もサポートしている。し、ルール上F.A.カードとしても扱う。
こちらも可能な限り引き込みたいカードなので3枚投入。
U.A.モンスター
展開要員
展開要員の②の固有効果には、名称指定でターン1制限が付いている。
- 《U.A.プレイングマネージャー》
共通効果を持たない代わりに、U.A.の召喚・特殊召喚に反応し自身を特殊召喚できる。また特殊召喚に成功した場合、固有効果として
- 単体除去
- U.A.モンスター以外のフィールドの全てのモンスターの効果をターン終了時まで無効
のいずれかを選択して発動できる。
PHRA新規組。1枚で展開と防御を担う。先攻1ターン目においてもフィールドのU.A.を水増しする意味で積極的に展開していき、その後入れ替え手札に保持することで相手ターン中の牽制が可能。
《U.A.スタジアム》による強化込みで25打点になるため、単純な追加打点として見ても優秀。
前述の通り固有効果は独立しているため、特殊召喚の手段は問わない。後述する《U.A.コリバルリバウンダー》や《U.A.リベロスパイカー》などで絶え間なく場に出していくことになる。なお着地後の発動になるため、若干のタイムラグがある点は要注意。
とにかく握っておいて損がないので3枚投入。
- 《U.A.コリバルリバウンダー》
共通効果に加え、召喚または相手ターン中の特殊召喚に成功した場合、手札・墓地から同名以外のU.A.モンスター1体を特殊召喚する固有効果を持つ。
効果の主眼は《U.A.プレイングマネージャー》を筆頭に、墓地に落ちたU.A.を釣り上げることにある。《U.A.スタジアム》でのサーチは有限なので、墓地からの選択肢を増やせるこいつは中盤以降で特に重宝する。
また、後述の《U.A.リベロスパイカー》や《U.A.ファンタジスタ》を用いることによって相手ターン中に特殊召喚することができる。
PHRA以前はU.A.を横に並べる唯一の手段だった。現在はその役目を《U.A.プレイングマネージャー》に譲っているため優先度は低いが、機動力の面では依然優れていることから2枚投入。正直ここは好みが出る。
共通効果に加え、相手メインフェイズ時に手札のレベル5以上のU.A.をデッキに戻し、そのモンスターとカード名の異なるU.A.をデッキから特殊召喚、その後自身を手札に戻す固有効果を持つ。
PHRA新規組。本来リベロがスパイクを撃つのは反則なんですけど。
《U.A.ファンタジスタ》に続く2種類目の下級U.A.。《U.A.スタジアム》のサーチのトリガーとなった後、ターンを回し任意のU.A.と交代、自身は手札に戻るという運用になる。
先手で手札に来てしまった、または役割を終えて回収した攻撃要員をデッキに戻しておき、その他展開要員のU.A.を経由するか、もしくは直接防御要員のU.A.に繋ぎ相手ターンを凌ぐ。
手札に戻ったリベロスパイカーは、同じように次のターンのスタジアムのトリガーとするか、《U.A.パーフェクトエース》の手札コストにする。
自身を含めた下級U.A.は効果で戻せないようになっており、手札でだぶついた場合扱いに困る。とはいえあらゆるU.A.にアクセスできる点や、スタジアムのトリガーとしてファンタジスタ以上に優秀な点を鑑み3枚投入。
- 《U.A.ファンタジスタ》
共通効果に加え、フリーチェーンで自身以外の場のU.A.を手札に戻し、そのモンスターとカード名の異なるU.A.を手札から特殊召喚する固有効果を持つ。
フリーチェーンで固有効果を使用できるのがミソ。追い討ちや対象を取る除去の回避など柔軟に使える。また、防御要員には名称指定の発動制限がついていないことを利用し、《U.A.コリバルリバウンダー》を経由してもう一度防御要員の効果を使うといった芸当が可能。
《U.A.リベロスパイカー》は手札にあるだけでいいが、こちらは場に他のU.A.が必要なため、やや優先度が下がる。あって困る効果ではないが、だぶつくとより悲惨なので2枚に抑える。
攻撃要員
- 《U.A.ドレッドノートダンカー》
共通効果に加え、貫通能力の共通テキストとして②を、さらに戦闘ダメージを与えた時に単体除去を行う③の固有効果を持つ。
圧倒的に戦闘に特化したモンスター。《U.A.スタジアム》で強化するだけでも30打点、《U.A.パワードギプス》を重ねれば40打点+対モンスターの戦闘ダメージ倍加+戦闘破壊確定で連続攻撃のおまけ付き。
役割がきっちりと定められていることから、必要な時に適宜持ってきて使えるよう1枚で抑える。
- 《U.A.マイティスラッガー》
共通効果に加え、このカードが攻撃する場合、ダメージステップ終了時まで相手の魔法・罠・効果モンスターの効果の発動を封じる固有効果を持つ。
《U.A.ドレッドノートダンカー》と比較するとさらに状況を選ぶ代わりに、的確に運用することで相手の計算を狂わせることが可能。
素の打点では得体の知れない裏守備やリクルーターに対する雑魚狩り要員とする。地味にワンアクションで《エルシャドール・ミドラーシュ》を殴りつけ後続回収をシャットアウトできたりするが、実際に決められるかは疑問。
《U.A.スタジアム》の強化込みで28打点、《U.A.パワードギプス》の強化込みで33打点となる。28打点での仮想敵はあんまり思いつかない。守備表示の《彼岸の旅人ダンテ》とか? 33打点では《エルシャドール・ネフィリム》や《双穹の騎士アストラム》などを叩けるようになる。
こちらも適宜持ってきて使うため1枚。
防御要員
- 《U.A.ストロングブロッカー》
共通効果に加え、1ターンに1度、相手がモンスターの特殊召喚に成功した場合、そのモンスターの表示形式を変更して効果を無効にする固有効果を持つ。
このカードのメリットとしては、同時に複数体のモンスターが特殊召喚された場合にもそれら全てに対し効果を適用可能な点がある。
しかし、
- モンスターを残してしまう点
- 表示形式変更を挟むため、リンクモンスターに対して無力な点
など抜け道が多いため防御要員としては《U.A.パーフェクトエース》を優先し、このカードは余裕がある時の追加妨害として運用する。よって採用枚数は1枚に留める。
- 《U.A.パーフェクトエース》
共通効果に加え、相手ターンに1度、魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、手札を1枚捨てその発動を無効にし破壊する固有効果を持つ。
相手ターン限定とはいえ、万能無効は偉すぎる。こいつをメインから振り回せるのがU.A.の強みと言っても過言ではない。
その一方で、手札コストの問題は重くのしかかる。だぶついたU.A.を切るのがほとんどだが、手札のU.A.が尽きてしまえば返しに困る。《U.A.コリバルリバウンダー》を経由したり、このカードを複数並べるなどして複数回の無効を狙う場合、相応の消費は覚悟しなければならない。できれば《U.A.ペナルティ》をコストに充てて損失を抑えたい。
《U.A.リベロスパイカー》と並べてターンを回し、このカードのコストで《U.A.プレイングマネージャー》を捨て、リベロスパイカーをコリバルリバウンダーと入れ替えることでプレイングマネージャーを蘇生する……というように工夫次第で何とかなる面もある。
確実に使いたいが、消費の激しさを考え2枚に抑える。
その他U.A.魔法・罠
- 《U.A.ターンオーバー・タクティクス》
自分フィールドにU.A.モンスターが2種類以上存在する場合に発動できる速攻魔法。フィールド上の全てのモンスターをデッキに戻し、自分のデッキに戻ったカードの数までU.A.モンスターを特殊召喚し、相手は相手のデッキに戻ったカードの数まで任意のモンスターを特殊召喚できるという効果を持つ。
エクストラデッキに戻ったカードの数は「デッキに戻ったカードの数」にカウントされないため*4、必然的にそれらへの対抗手段として用いることになる。
防御要員の効果発動回数をリセットしたり、《U.A.コリバルリバウンダー》《U.A.プレイングマネージャー》の効果発動を狙ったりする。
なおこの効果で展開したU.A.はターン中攻撃できないため、エクストラモンスターを捲ってから総攻撃、といったことはできない。(《U.A.ファンタジスタ》やコリバルリバウンダーを経由して擬似的に総攻撃を仕掛けることは可能)
速攻魔法による対象を取らないデッキバウンス、と正直強い要素しか見当たらない。とはいえこちらが展開に成功している状況を前提にしているため、劣勢時にだぶつくと邪魔になる。《U.A.ペナルティ》で適宜持ってくるので1枚。
- 《U.A.パワードギプス》
U.A.モンスターにのみ装備可能な装備魔法。装備モンスターの攻撃力・守備力を1000アップし、モンスターと戦闘を行う場合相手に与える戦闘ダメージを倍にする①の効果、装備モンスターが相手モンスターを攻撃し破壊した場合、ターン中もう1度だけ攻撃できるようにする②の効果、自分スタンバイフェイズ時、装備モンスターを除外する③の効果に加え、装備モンスターが手札に戻ることで墓地へ送られたこのカードを手札に戻す④の効果を持つ。
いや詰め込みすぎ。基本的には攻撃要員に装備させ、効果の恩恵を十分に発揮させることになる。できればターン中に勝負を決めたいところだが、仕留め損ねた場合は③のデメリットを回避するために手札のU.A.と装備対象を入れ替えておく必要がある。しかしほとんどデメリットの体を為していない。
《U.A.リベロスパイカー》に装備することで28打点となり、かなりきつい《ヴェルズ・オピオン》を殴れるようになったりする。これも現実に起こるかはわからないが。
先攻では盤面形成に役立たないことから1枚のみ投入。後攻では素引きも考えてサイドから増やし、2枚体制で押し込みたい。
- 《U.A.フラッグシップ・ディール》
通常魔法。名称指定のターン1制限付き。デッキから任意のU.A.を特殊召喚する効果を持つ。なお、この効果で特殊召喚したモンスターはS・X召喚の素材にできず、効果は無効化される。また、特殊召喚後自分はそのモンスターのレベル×300ライフを失う。
任意のU.A.をフィールドに用意できるため、安定性に貢献する。しかし最低でも1200のライフを失うデメリットが大きく乱用はできない。この点を鑑み、事故回避要員として運用する。
《U.A.スタジアム》はあるが《U.A.ハイパー・スタジアム》や下級U.A.を握っていない、というタイミングでの使用が理に適っているか。
《U.A.ペナルティ》からU.A.モンスターにアクセス可能という一種の保険でもある。U.A.が足りている場合・だぶついた場合は各種コストにしても構わない。
以前はだぶつきを嫌って2枚に抑えていたが、安定感を重視して3枚に増やした。
- 《U.A.ペナルティ》
永続罠。U.A.モンスターが戦闘を行うダメージステップ開始時に発動でき、その相手モンスターを発動後2回目の相手エンドフェイズまで除外する①の効果と、墓地のこのカードを除外しデッキからU.A.魔法をサーチする②の効果を持つ。
①の効果は戦闘を介する対象を取らない除外と遅さに見合った妥当な性能。例えば《U.A.ファンタジスタ》を先に突っ込ませこの効果を使うことで、《U.A.ドレッドノートダンカー》のダメージを確実に通すといった芸当が可能。名称指定のターン1制限付きではあるものの、相手の攻撃を牽制する役目も担ってくれる。除外を嫌って除去が飛んできた場合でも、②の効果を使え無駄がない。というかだいたい《おろかな副葬》で落として初動に使っているので、むしろ①の効果がおまけのようになっている。
②の効果で全てのU.A.魔法にアクセス可能なのが本当に偉い。こいつのサーチを前提にしてU.A.は成り立っている。落として即発動ができるのがまたありがたい。《U.A.パーフェクトエース》の連続発動を狙う際にも、コストになる→除外して即魔法サーチ→サーチした魔法をまたコストにする、という形で利用できる。
①の効果の注意点として、発動後2回目の相手エンドフェイズを迎えてしまうと戻ってくる点(当たり前だが)。予期せぬモンスターが予期せぬタイミングに現れて盤面コントロールがめちゃくちゃになる。この効果の使用後はなるべく短期決戦を心がけたい。
①の利用や、各種コストとしての適性を見込んで3枚投入。
その他採用カード
- 《禁じられた一滴》
言わずと知れた汎用カード。妨害、切り返しの他、《U.A.ドレッドノートダンカー》等の戦闘補助にも利用可能。《U.A.ペナルティ》をコストにすることで妨害と後続確保を同時に行える。発動済みのペナルティや《U.A.ハイパー・スタジアム》もフィールドからコストにできるのが偉い。
ただ、こいつと上級U.A.が固まって事故を起こされると洒落にならない。そういう意味で全体とのバランスを考え2枚投入。
- 《サイクロン》
魔法とモンスターで回していく都合、致命的にバックに弱い。《U.A.プレイングマネージャー》の登場である程度触れられるようにはなったものの、考えなしで突っ込むのは危険。
2枚で様子見し、相手のデッキを判断した上でサイドに落とすかどうかといったところ。できればやりたくないのだが、セットした《U.A.ペナルティ》を即こいつで割るとU.A.魔法をサーチできる。本当にやりたくないが。
- 《おろかな副葬》
汎用初動。9割9分《U.A.ペナルティ》を落として魔法サーチに繋げる。ペナルティを3投していることから、弾切れはそうそうない。最悪《U.A.スタジアム》を落とし、《U.A.ハイパー・スタジアム》でサルベージしてもいい。なおやったことはない。3枚入れる。
- 《強欲で金満な壺》
汎用。エクストラデッキに依存しないという利点を活かしきるための札。ただ、ドローという行為自体不確定なので信頼度は《おろかな副葬》の方が上。なんか引けたらめっちゃ嬉しい、みたいな心づもりでいる。
だぶついた場合コストにするしかないが、リターンの大きさや、最悪本命の副葬を通すための前座になってくれる点を鑑みて3枚投入。
- 《テラ・フォーミング》
フィールド魔法2種のどちらかを引けないと本当に困るため、これで水増しする。制限カードなので1枚。
エクストラデッキ
《強欲で金満な壺》のコスト以上の役割を期待できるモンスターを中心に採用。どうせ飛ばすだけなら15枚の枠を最大限活用したいという心境。
- 《キメラテック・メガフリート・ドラゴン》
- 《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》
枠に飽かせたキメラ融合2種。一部のデッキに対して致命的な打撃を与えられる可能性を見込んでの採用。《サイバー・ドラゴン》をサイドに仕込んでいるのもこのため。3枚ずつの採用。
- 《ウィンドペガサス@イグニスター》
申し訳程度に《教導の大神祇官》を意識している。
《旧神ヌトス》と比較すると
- 発動までにラグがある(→《三戦の才》を発動させない)
- 除外して発動する(→ワンチャン《PSYフレームロード・Ω》で再利用できるが《アーティファクト・ロンギヌス》や《王宮の鉄壁》で死ぬ)
- 破壊ではなくデッキバウンス
- 破壊をトリガーにするため、受け身
という違いがあり、《中生代化石騎士 スカルナイト》と比較すると
- モンスター以外も対象に取れる
- 破壊ではなくデッキバウンス
- 破壊をトリガーにするため、受け身
などの違いがある。ターンを跨ぐ代わりに得られる成果が大きく、かつフィールド魔法2種への《幽鬼うさぎ》等に反応できるウィンドペガサスを選んだ。が、ここもある程度好みかと思う。3枚投入。
- 《PSYフレームロード・Ω》
大神祇官意識というよりは、②で《U.A.ペナルティ》を再利用できる点を買っている。《PSYフレームギア・γ》《PSYフレーム・ドライバー》の出張セットをメインに投入する場合お呼びがかかることになる。制限カードなので1枚。
汎用リンク2。場のU.A.を減らしてでも特別除去したいカードがある場合に持ち出すことになる。素引きの《U.A.ペナルティ》を無理やり切ることも可能。
手札を切るだけならリソース回収付きの《警衛バリケイドベルグ》なんてのもあり、この枠はもっと突き詰められる気がする。それぞれ3枚、1枚、1枚。
サイドデッキ
あくまで戦術の幅を広げるためのサイドデッキのため、環境を見るならもっと身も蓋もないカードを入れることになる。
- 《ダイナレスラー・パンクラトプス》
後手からフリーチェーンで1:1交換をしていく、本命を通すための前座。生き残るならスタジアムの強化込みで31打点になるが、ほとんどあり得ない。準制限なので2枚。
- 《幻創龍ファンタズメイ》
手札交換で事故回避をしてもらいつつ、あわよくば《U.A.ペナルティ》をコストにできないかという案。使うなら初手に握りたいが、後々2枚目以降を引くのも癪なので2枚。
後手から一部のデッキを壊滅させるためのカード。機械族以外でも、エクストラモンスターゾーンに置かれたリンク1体ならワンアクションで消していける。《召喚獣メルカバー》とかも吸わせてほしい。使うなら初手、後々引いてもとりあえず出しておけるので3枚。
- 《PSYフレームギア・γ》
- 《PSYフレーム・ドライバー》
《強欲で金満な壺》《U.A.ハイパー・スタジアム》等に飛んでくる誘発をカットするためにいる。
しかし、正直強金との噛み合わせが微妙によろしくない。初動さえ通せば大宇宙展開して勝ち、のようなデッキでもないためメイン投入はいささか躊躇われる上、ドライバー素引きはあらゆるやる気を減退させる。ただ、引いていれば強い。3枚、1枚の出張運用。
- 《月の書》
対面がモンスターで回していくタイプの場合、《サイクロン》と交代で入れることになるか。《U.A.ドレッドノートダンカー》の貫通能力との相性がそれなりに良く、ダメージを通しやすくなる。展開のための小粒のモンスターが狙い目。先手から伏せても0.8妨害くらいにはなるので3枚。
- 《U.A.パワードギプス》
「その他U.A.魔法罠」の項を参照。
採用しなかったカード
- 《U.A.フィールドゼネラル》
共通効果に加え、このカード以外のU.A.の攻撃宣言時、このカードの攻撃力を800下げ、その攻撃モンスターの攻撃力に加える固有効果を持つ。
ターン1制限は無く、自身はU.A.内最高の26打点なので3回分効果を使える。とはいえ打点強化は《U.A.スタジアム》と《U.A.パワードギプス》で間に合っており、やや蛇足。特別必要な場面が存在せず、不採用。
- 《U.A.カストディアン》
共通効果に加え、相手ターンに1度、U.A.モンスター1体に1度限りの破壊耐性を与える固有効果を持つ。
U.A.内最高の守備28を誇り、固有効果を相まって物理的な耐久力はピカイチ。U.A.を生き残らせて次に繋ぐという方向性は消して間違っていないのだが、相手に一切干渉しないため優先度が落ち、不採用。
- 《U.A.ロッカールーム》
PHRA新規組。フィールド・墓地のU.A./F.A.モンスター1体を対象に取る速攻魔法。そのモンスターを手札に戻し、500ライフを回復、その後任意の枚数U.A./F.A限定で手札交換を行う効果を持つ。
サルベージは《U.A.コリバルリバウンダー》で事足りる。任意の手札交換も事故回避のように見え、結局は不確定なドローに賭けることになってしまう。尖ったところがない無難なカードゆえに、不採用。
- 《U.A.マン・オブ・ザ・マッチ》
PHRA新規組。U.A./F.A.モンスターが、戦闘で相手モンスターを破壊したダメージ計算後、または戦闘ダメージを与えた時に発動できる通常罠。手札・墓地からU.A./F.A.モンスターを任意の数守備表示で特殊召喚する効果を持つ(同名カードは1枚まで)。
何のデメリットもなく複数体のU.A.を展開できる。と言っても、罠である点と発動タイミングが大きな枷となる。《U.A.ペナルティ》のサーチが利かず、素引きに頼らなければならない。優勢時の発動が前提となっている上、発動に成功したとしても守備表示での特殊召喚となり、追撃すらできない。劣勢時にトップした場合は死を覚悟する必要がある。これらのリスクを鑑みて不採用。
- 《F.A.カーナビゲーター》
PHRAの抱き合わせ強化の恩恵を受けたかわい子ちゃん。特殊召喚効果はU.A.では使えないため省略。召喚・特殊召喚成功時にF.A.カードをサーチする②の効果を使うことになる。
召喚から《U.A.ハイパー・スタジアム》をサーチ(カード名はルール上F.A.カード)することでU.A.の初動となる。…なるが、こいつに召喚権を割いている分《U.A.スタジアム》でのサーチ回数が減るということを忘れないでほしい。《惑星探査者》も同上。なお《ワン・フォー・ワン》で特殊召喚することもできるが、今期はめでたく制限を食らっており、かつ手札のモンスターを減らしているため現実的でない。よって不採用。
- 《灰流うらら》等下級手札誘発
U.A.はモンスター同士の連携が売りであり、1枚で動き出せるテーマでもないため、ノイズとなる要素は極力取り除きたい。また、《強欲で金満な壺》で引いてくる際にも同じ考え方ができる。サイドデッキに置いてある連中にもできれば頼りたくないところがあり、不採用としている。
- 《増援》
由緒正しい汎用カード。下級U.A.2種をサーチするために使うことになるが、事故回避としての役割は《U.A.フラッグシップ・ディール》の方が優っている。あってもいいが、無くても困らないということで不採用。
- 《帝王の烈旋》
自分のターンにアドバンス召喚するメリットがあるのは《U.A.コリバルリバウンダー》のみ、かつ素引きでなければ使用できず効用が限定的すぎる。不採用。
- その他エクストラモンスター
《聖騎士の追想イゾルデ》などが候補には来るが、やはり場のU.A.を減らしてしまっている分盤面の維持が困難になる。U.A.魔法・罠も駆使すればメインデッキだけで十分対応が可能なので、無理をする必要はないと判断した。
つらいこと
- 《センサー万別》
属性・種族統一デッキの常としてとてもつらい。割る手段を引けていなかった場合詰み。
- 《王宮の勅命》
魔法に大きく依存しているため、まともにぶち当たるとあまりにつらい。
- 《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》
最近あまり見かけないが、非常につらい。こちら側のメイン戦力はほぼレベル5以上であり、《U.A.プレイングマネージャー》で除去しようにも1度効果を使わせなくてはならない。
- 《天霆號アーゼウス》
妨害が尽きた後にこれを出されると、盤面以外にフィールド魔法も流され、切り返しが追いつかずボロボロになって負ける。
- 初動に対する手札誘発
初動札を1種しか握っていないかつそれに手札誘発が飛んできた場合、ジリ貧に陥って負ける。2種目を持っていたならまだ可能性はある。
- サーチ封じ
生命線を絶たれるに等しい。《U.A.プレイングマネージャー》などでなんとか突破したい。突破できなければ同じくジリ貧で敗北する。
- こちらのターン中の除去/妨害全般
《サイクロン》の項で述べた通り。フィールド魔法への除去や召喚反応系除去が特につらい。
上記以外でも、メタカードは大体つらい。それと、渾身の《U.A.ターンオーバー・タクティクス》が《灰流うらら》で止まった時はイップスになりそうだった。
おわりに
とまあここまで、現状U.A.について考えていることはほぼ文章化できた。フィールド魔法でリソースを供給し、戦術に即したモンスターを適宜登場させながら、魔法・罠のサポートも加えて闘う動きを中堅レベルで行えるのがこのデッキの楽しいところだと思う。安いし。
それじゃこの辺で。また気が向いたら書きます。